
2015年11月、イタリア・ミラノで開催されたEICMAにて発表されたXSR900。
東京モーターサイクルショーではワイズギア(Y’s GEAR)によるRZカラー外装キット装着車がデモンストレーションされるなど、正式リリース前から非常に多くの反響を呼んでいます。
このXSR900は欧州市場を睨んだモデルですが、そのルーツは古く、1970年にまで遡ります。
1970年、大排気量傾向が見え始めた時代に誕生した名車XS650シリーズがその始祖です。
トライアンフ・ボンネビルを参考として開発された650XS-1は、ヤマハが二輪用として初めて開発した4ストロークエンジンを搭載し、現在でも愛好者の多いバイク。
このXS650という名車の名に恥じないオーラを放つXSR900はMT-09をベースとした4ストローク水冷DOHC 3気筒847ccエンジンを搭載。
トランクションコントロールシステムと、アシスト&スリッパクラッチという最先端制御システムを採用し、ヤマハがこのXSR900にかける意気込みが現れています。
最高出力値は115ps/10,000rpmという高回転仕様で、イタリアの雄・ドゥカティのVツインエンジン同様のパワフルでありながらも道路状況に応じ、ライダー自身が選択出来るTCSによって快適な走りを楽しめるハイブリッドなバイクとなっています。
名車から受け継いだヤマハイズムはそのままに、新しいステージへと進化したXSシリーズの最新モデルは今年のビッグツインバイクの筆頭格となるでしょう。
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目次
XSR900は初代845ccから2022年以降の888cc世代へ進化
XSR900はレトロな外観と直列3気筒の走りを組み合わせたスポーツヘリテージモデルです。2016年登場の初代は845cc、2022年のフルモデルチェンジ後は888ccとなり、フレーム、ホイール、IMUを使う電子制御、メーターなども見直されました。同じ車名でも世代を分けて比較する必要があります。
| 比較項目 | 2016〜2021年世代 | 2022年以降の世代 |
|---|
| 排気量 | 845cc | 888cc |
| 車体 | 初代専用外装とアルミフレーム | 新フレーム・軽量ホイール |
| 電子制御 | D-MODE、TCSなど | IMUを活用した支援機能を拡充 |
| 中古確認 | 年式、リコール、足回り | 電子装備、TFT、純正状態 |
初代と現行を同じスペック表で扱わない
部品適合や乗り味が異なります。車台番号、認定型式、初度登録を確認し、比較記事や用品の対象年式が自分の候補車と一致するか確かめてください。
初代はヤマハ発動機2016年発表資料、2022年以降の変更点はヤマハ発動機2022年発表資料で確認できます。
圧倒的なパフォーマンスと抜群のスタイル XSR900はハイスペックなスポーツバイクの新星

非常にまとまったフォルムのXSR900ですが、やはり会場でも大きな注目を集めたのはこちらのRZカラー装着車で、Y’s GEAR製キットとあればメーカー純正と同義語と言っても差し支えない程ヤマハファンには知られた存在です。
今回の出展車のクオリティをご覧下さい。
まずはサイドカバー。
単なるカラーリングだけではなく、しっかりロゴデザインをも継承しています。

シートカウル&フェンダーレスのノーマル車と変更はありませんが、この仕様はRZのデザインを昇華させたものと言っても過言ではないでしょう。
すっきりコンパクトにまとまった、ヤマハらしい作りです。

すっきりとスリムにまとめられたエンジン。
ラジエーターの下から顔を出す3本のエキゾーストパイプは、始祖であるXS650が模範としたトライアンフの人気車「スピードトリプル」に通じる雰囲気を持ち、オーナーの所有欲を満たしてくれます。
RZが高回転仕様のエンジンであった事もあって、軽快なコーナーリングの立ち上がりを見せる姿は、往年のファンをうっとりさせるだけの魅力を十二分に持っています。

外装キット未装着でも端正なフロントフェイスはRZカラーに良く映えます。
非カスタムでもこれほどしっくりと来るという事実が、XSR900のデザイン性の高さを物語っています。
削り出しのライトステーが精悍さをさらに高め、全体での豪華さを底上げしていると言うべきでしょう。
非常にまとまったバランスの良さはヤマハらしい機能美とデザインが高いレベルで融合している証です。

左から見れば一目瞭然ですが、エンジン幅とタンク幅はほぼ同一サイズ。
これはコーナーリング時は普通にニーグリップするだけで、バイクの全体を身体で把握する事が可能という事につながります。
この事からもXSR900というバイクは扱いやすさも高いレベルであることがお分かり頂けると思います。

最後にタンクをご覧下さい。
RZカラーという事で配色はもちろん、流れるようなラインとタンク自体の形状も忠実に再現。
ニーグリップのしやすいエグりもバランスよく行われていて、乗り手の感覚とデザイン性が両立していることを伺わせます。
単純な名車のリバイバル仕様、という言葉に収まらない抜群のスタイルとハイスペックなエンジン性能、加えて最先端の装備類という3つを全て併せ持つXSR900。
2016年発売のバイクの中でも、買って後悔しない一台の一つです。
惹かれるものがある、と感じたら是非試乗を!